読解力アップへ　～随筆は入口と出口に注目！～｜交野市で成績アップ‧受験対策ができる学習塾なら伸学塾晴藍へ

読解力アップシリーズ第6弾は

「随筆」の読解について。

 

まず押さえておきたいのは、

「随筆とはどういう文章か」

ということ。それを説明する

最も有名かつ明解なのは

※古文

つれづれなるままに、

日ぐらし　硯にむかひて、

心にうつりゆくよしなしごとを、

そこはかとなく書きつくれば…

※現代語訳

することもなくさびしく退屈で

あるのにまかせて一日中硯に向い

心（という鏡）に映ってゆく、

わけもないつまらないことを

とりとめもなく書きつけてゆくと

 

で始まる「徒然草」。

 

この徒然草の序段こそ、

随筆の真髄と言ってもよさそう。

 

つまり、何かをきっかけに、

思うままに書いていく文章、

これが「随筆」です。

 

大きな流れ・パターンは

話題　→　筆者の伝えたいこと

もう少し詳しくなると

話題　→　筆者の感想・意見

→新しい話題→伝えたいこと

というイメージです。

 

ですので、

文章を書くきっかけになった話題

や出来事をしっかりとつかむこと

が、随筆の「入口」。

 

そして話題・出来事から導かれた

筆者の感想や気持ちをとらえて

いくことがポイントです。

 

そして、そこから読み進めて

筆者の「考え方」「モノの見方」

を理解し、そしてその「独自性」

をつかむことが「出口」です。

 

個人的には、

筆者の「独自性」を掴むことが

随筆を読む最大の目的であると

考えています。

 

そして世の中や人々の

「多様性」を学ぶ機会とするのが

随筆を読む意味だとも思います。

 

ついでに？因みに？言えば、

 

古文でも随筆は頻繁に出題され、

同じパターンです。

 

有名な「徒然草」第五十二段

『仁和寺にある法師』

※古文

仁和寺にある法師、年よるまで

石清水を　をがまざりければ、

心うくおぼえて…

ただ一人かちより詣でけり。

※現代語訳

仁和寺にいた或る法師が、年取る

まで石清水八幡宮を参拝したこと

がなかったので、心苦しいと思い…

ただ一人　徒歩で参詣した。

 

という話題・出来事で始まり、

最後に筆者の感想・意見として

※古文

少しの事にも先達はあらまほしき

ことなり。

※現代語訳

ちょっとしたことにも、先導者は

ありたいものである。

 

と結んでいる。

 

まさにこのパターンです。

古文の随筆においても、

「入口」と「出口」

重要ポイントです。

 

「読解力アップへ」と題しつつ、

読解という堅苦しさを一旦脇に

置いて言うと、

 

現代文であれ古文であれ、

自分と違った考え方や見方に

出会えた時は、「ほうほう～」

「そうか～」「なるほど～」

と少しワクワク感を持って

読み進めてほしいなあ、

と思っています。

 

結果的に、

それが「読解」にもつながり、

「教養」にもつながるのだろう

と考えています。

 

ちょっと脱線気味でしたが、

最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

少しでもお役に立てば幸いです。

 

 

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